ベジタリアンについて、動物について、など私の思ったことを書いています。
□ 本の紹介 〜いのちの食べかた〜 ('06/4/5)



私の尊敬する作家・森達也さんの本、「いのちの食べかた」という本を読みました。
この本は、書き方からして、どちらかというと子供向けの本といった感じですが、
その内容はもちろん大人の私達も考えさせられる内容であり、
大人として、「いのちを食べる」ということの大きさを、子供に伝えるのにも良い本かと思います。

本文より

「牛は牧場にいる。豚や鶏は飼育小屋にいる。彼らはどこかに運ばれる。
 そこまでは分かる。そして次には、牛や豚はパックに入れられてスーパーの棚に並んでいる。
 その 「あいだ」 がない。生きている牛や豚と、パックの 「あいだ」 に、何があったかを
 君は知らない。君だけじゃない。僕らは知らない。」

「僕は知りたい。知らない自分がいやだ。始まりと終わりは知っているのに、しかもその終わりは
 知っているどころか、毎日自分の口の中に入れて、「おいしいね」とか「ちょっと焼きすぎたかな」
 などと言っているのに、始めと終わりのその「あいだ」を知らないなんて、何だか落ち着かない。
 腰がむずむずする。だから僕は知る事にした。君にも知ってほしい。少しだけ残酷な描写も
 出てくるかも知れない。でも目をそらさずに読んでほしい。きっと何かに気づくはずだ。」


もはや肉抜きなど考えられない、日本人の食生活。
例えば魚は、漁師の人達が船で魚を捕ってきて、市場に魚が並べられて、それが捌かれて・・
こういった光景をテレビなどでよく目にする。
でも肉は、動物が肉になる過程が映されない。だからその間がよく分からない。
どうして肉の事は映されないのか?

日本人はいつから肉を食べる様になったのか。日本人と畜産動物との出会いは?

肉はどうやって作られるのか?
・・品川の駅から歩いてすぐの所に位置する、東京都中央卸売市場食肉市場。
いわゆる、牛や豚・鶏などの畜産動物が運ばれてきて、捌かれる場所。
考えてみれば、オフィスビルにレストランにショッピングセンターが建ち並び、
人が溢れかえるこんな大きな街のど真ん中に、食肉市場があるなんてすごいと思います。
以前、品川インターシティーで食事していた時、「このすぐ裏では牛や豚が殺されているんだなぁ」
なんて、生々しい・不思議な気分になった事を思い出します。
私は昼間にこの市場の周りを歩いた事がありますが、動物そのものは目にしなかったにせよ、
動物が並ばせられるであろう外の仕切の様子、血の付いた作業着の人が中から出てくる様子
を見ただけで、ここで動物が屠殺されてゆくのだなぁと感じさせられました。
著者の方がこの市場内を訪れた時の様子が、この本には詳しく書かれています。

他にも広い視点からの、私達人間の矛盾、歴史などについて書かれており、
非常に考えさせられる1冊です。

ぜひぜひ、多くの方に、そして少し難しい部分もあるかも知れませんが、多くの子ども達に、
読んで欲しい本です。


← Clickすると、アマゾンのサイトで本の詳細をご覧になれます。

  ぜひこの本のレビューをご覧になって下さい!
  皆さん最高の評価をされており、レビュー文も参考になります。



  いのちの食べかた
  著者: 森達也
  発行: 理論社
  価格: ¥1,050 (税込)